歯科口腔先進医療開発センター

再生歯科医療研究部

再生歯科医療研究部

    私たち、歯科口腔先進医療開発センターの再生歯科医療研究部では、「虫歯の新しい治療法の開発」を中心に、特に神経(歯髄しずい)まで到達した虫歯の再生治療法を研究しています。

    現在、骨の中の骨髄やその他、体中の多くの組織には幹細胞(色々な種類の細胞に成長できる基になる細胞)が存在することが知られ、その幹細胞を移植する再生療法が注目されています。歯の中の歯髄組織の中には、特に、血管と神経を作るのに有利な幹細胞が多く含まれており、歯髄は噛みあわせに関係していない不用の歯(親知らずや矯正治療で便宜的に抜く予定の歯など)から取り出すことができます。
    今回、私たちは不用の歯から幹組胞をとりだし、神経を抜いた後の根の中(根管)に移植して、歯の神経(歯髄)を回復させる歯髄再生治療法の臨床研究を計画しました。

    この臨床研究は、先端医療の開発・実用化を推進する国家プロジェクト(スーパー特区)24件のひとつとして平成20年12月に採択された研究です。

当臨床研究については「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」に基づく厚生労働大臣の承認を、平成24年11月27日に取得しております。

歯髄炎と診断された歯がある。冷たいもの、あるいは熱い物がしみる歯がある。
親知らずを抜歯または、矯正のために抜歯する予定がある。

  • 2014/02
    中島美砂子部長が、6/25に開催される2014年度国際歯科学会において「The IADR Distinguished Scientist Award for Pulp Biology & Regeneration Research」の受賞が決定しました。
  • 2014/02/14
    臨床研究の定員に達したため、募集を締め切りました。
  • 2013/05/01
    庵原耕一郎研究員が5/24〜26まで開催された、2013年度国際歯内療法学会において Best Presentation Awardを受賞しました。
  • 2013/04/01
    歯科口腔先進医療開発センター再生歯科医療研究部のホームページを公開しました。
  • 2013/03/25
    当臨床研究に関する論文 A Novel Combinatorial Therapy with Pulp Stem Cells and GCSF for Total Pulp RegenerationがStem Cells Translational Medicineに掲載されました。
目指す成果の社会的意義・有用性
少量の細胞で高い有効性があり、安全性の確保が容易なこと、歯の組織は他の臓器と比べて単純であることから、早い段階に実用化・産業かできる再生医療です。
質の高い効率的な歯科医療の実現ができます。
歯の寿命が伸びることに対して、画期的で革命的な解決法です。
一部の人だけが受けられる高額な医療ではなく、どなたにも受けられる安価で安全な医療を提供できるようになります。
QOL(生活の質)の向上(肉体的・精神的・社会的健康)につながります。
自立生活促進による医療・福祉経済の安定化につながります。
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