ホーム > 病院 > もの忘れセンター > ニュース&トピックス > 転倒危険者を察知する「ナースの直感」の研究計画を掲載しました
もの忘れ外来に通院されている、患者様を対象に、転倒を察知する看護師の洞察力に関する研究のご説明を開始いたします。
転倒は太ももの付け根(大腿骨頸部)骨折、手首の骨折の80%以上の原因です。
大腿骨頸部骨折も手首の骨折も、骨折後は寿命が短くなり大腿骨頸部骨折は寝たきりの原因の4番目に重要です。
もの忘れのあるかたは大体2倍くらい転倒し易いことも知られています。
転倒し易い人を早く発見するため、もの忘れ外来では最新の方法で検査を行って、転倒予防の指導をしています。今までの検査で今後1年以内に転ぶ確率が高い人を見つけることは出来ますが、今すぐ危険な人を見つけ、今日から厳重な転倒予防の注意をする人を見つけることは難しいことでした。
看護師は、長年転び易い人を多く見てきているため、ナースの直感がすぐに転ぶ人を見分けることが可能かも知れません。
外来に来ていただいた人の歩き方や動作から、ナースが直感で(転倒の危険が少ない、ややある、大きい)に分けて記録し、「危険」かどうか判定します。この判定がもの忘れ外来で従来行っている、転倒関連の検査データとどう関連するかを分析して、ナースの直感を科学的に解明したいという研究です。
患者様や家族はいつも通りに通院していただき、特に追加の検査も費用も発生しません。早く転倒を見つける新しい手段の開発は、ご家族への転倒危険察知と予防にも近い将来役立つと確信しています。
是非研究にご参加下さりますようお願いいたします。